乗車券と特急券・グリーン券も半額!?JR西日本の株主優待の使い方と魅力について解説!

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JR各社の株主優待を利用することで各社の路線を割引で利用することができますが、その内容は会社ごとに異なります。今回はその中でも特に割引率の高い西日本旅客鉄道(以下、JR西日本)の株主優待券の詳細と魅力についてご紹介します。

JR西日本の株主優待の内容は?

まずは、JR西日本の株主優待の内容について解説していきます。

株主優待の入手方法は?

JR西日本の株主優待は100株以上保持で1枚受け取ることができます(以下200株超過分200株ごとに1枚増)。権利確定日は3月末なので、3月の権利日に指定株数以上を保持していれば、その株数に応じて株主優待券を受け取ることができます。
※受け取ることのできる株主優待の枚数と株数については変更になる可能性がありますので、公式サイトも合わせてご参照ください
https://www.westjr.co.jp/company/ir/stock/shareholder/

また、株主優待単体で金券ショップに出回っていることもあるため、これを購入することで株主優待の割引を利用することもできます。

実際の株主優待券は?

株主優待鉄道割引券という名前の券が届きます。

券面には有効期間と株主優待券番号とパスワードが、裏面には本株主優待券の利用方法や詳細が記載されています。中央のめくり部分にはパスワードと券売機で利用する場合のQRコードが記載されています。

裏面には優待券の利用方法や注意点について記載されています。

株主優待券一枚で乗車券と最大4列車までの特急券の料金が5割引になります。

JR東日本の優待券が4割引かつ特急列車は1列車まで、JR東海の優待券が1枚1割引(最大2枚まで)であることからJR西日本の優待券の割引率の高さが伺えます。
※ちなみにJR九州の優待券は1日乗車券のため性質が異なります。

株主優待券はどこで使える?

JR西日本の株主優待券は駅であればみどりの券売機もしくはみどりの窓口にて利用することができます。
また、ネットではJR西日本の予約サイトであるe5489で利用することができます。そのため、JR西日本区間にお住まいでない方もe5489で切符を予約し、JR西日本管内の駅で受け取ることですぐに利用開始することもできます。

購入方法ごとのメリット・デメリットは後述しますので、そちらを確認の上、選択されることをおすすめします。

株主優待の有効期間は?

株主優待券の券面記載の期間が有効期間にあたり、例年その年の7月1日から翌年の6月30日までが有効期間となります
一点注意が必要なのはこの有効期間は株主優待券の有効期間である点です。株主優待券で購入する切符の有効期間とは関係がないため、例えば6月30日に1ヶ月後の7月30日利用の切符を購入した場合でも株主優待券を有効期間内に利用しているため、問題なく購入した切符を使うことができます

株主優待で割引になる対象は?

ここが一番の本題かつ、細かくルールが決まっているので1つずつ解説していきます。

乗車券

乗車券に関してはJR西日本管内の路線であればすべで割引の対象となります。逆に言えば、JR西日本以外の乗車券については割引の対象とならないため、注意が必要です。

例えば、東京から博多まで東海道・山陽新幹線の乗車するための切符に株主優待を利用する場合は、JR西日本区間の新大阪から博多までの乗車券と特急券のみが割引の対象となり、JR東海区間の東京から新大阪までは割引の対象となりません

また、基本的に乗車券は同じ経路を通らなければ一筆書きの要領で長距離の経路を発行することができるため、可能な限り乗車経路を伸ばすことで割引の恩恵を最大限受けることができます。この場合、乗車券は1枚分のみ割引の対象となるため、新大阪ー出雲市のような切符を購入する場合、新大阪ー岡山と岡山ー出雲市のような分割で購入するとどちらか一方しか割引を受けることができないため、乗車券は必ず1枚で発券することをおすすめします

特急券・グリーン券

本株主優待では乗車券と合わせて発券する特急券とグリーン券も同時に割引対象となります。
例えば新大阪からのぞみ号で岡山、そこからやくも号で出雲市まで向かう場合は以下の切符すべてが割引となります。

  • 新大阪→出雲市の乗車券
  • 新大阪→岡山の山陽新幹線特急券
  • 岡山→出雲市の在来線特急券

特急券・グリーン券は1枚の優待券で最大4列車(一部購入方法では3列車)まで指定することができます。こちらも乗車券と同時発券する切符のみ適用されるため、あらかじめ経路と乗車する特急列車を決めておく必要があります。

注意点としては、サンライズなどの寝台特急を利用する場合は特急券・乗車券ともに割引の対象とならず、グランクラスやグリーン個室なども対象外となる点です。これらの比較的料金が高い切符に関しては割引の対象とはならないため、割引を最大限利用しようと考えている方はご注意ください。
また、細かいですが、新快速のAシートの指定席料金も割引の対象外となりますので注意が必要です。

多少の制約はありますが、グリーン券も最大4列車まで半額で乗車可能なので、普段よりワンランク上の座席での旅を楽しんでみてはいかがでしょうか。

利用する場合の注意点は?

株主優待券の利用に際していくつか注意すべき事項があるので、本節ではそれらについて解説していきます。

発券する場所によって割引対象となる特急券列車の数が異なる

優待券自体は券売機やみどりの窓口、e5489でのネット予約で利用することができますが、券売機での株主優待利用時には特急券は最大3列車までしか指定することができません

窓口やe5489で株主優待を使う場合であれば最大の4列車まで指定することができますが、券売機では不可能なため注意が必要です。そのため、最寄り駅や近くの駅にみどりの窓口がある方は窓口で、西日本管内でないところにお住まいの方はe5489で発券・予約することをおすすめします。

一方、その場ですぐに発券したいが窓口が混雑している等の場合は、特急券列車の乗り継ぎが3列車以下であれば券売機の発券がスムーズです。

JR西日本とJR他社の境界駅ではe5489の発券ができない駅が存在する

優待券の有効範囲であるJR西日本路線の駅の中には他社との境界となっている駅がいくつかあります。

米原、新大阪、新宮、亀山、猪谷、南小谷、上越妙高、児島、下関、博多、これらの駅はJR西日本の路線とJRの他社線との境界駅にあたり、駅によって管轄する会社が異なります。

e5489はJR西日本が提供するネット予約サービスのため、基本的にはJR西日本管内の駅の券売機を発券可能な対象としています。(一部例外はあります。)

そのため、境界駅のうち上越妙高、亀山、南小谷では優待券で予約したe5489の切符を発券することはできません

筆者もこれに関してはやらかしまして、上越妙高から西の切符を予約していましたが、受け取れないことが判明し、泣く泣く糸魚川からの切符への変更を余儀なくされました。

他の境界駅でも博多や新大阪、米原などのJR西日本の窓口と他社の窓口の複数が存在する駅では、JR西日本の窓口でのみ優待券の利用が可能となります。

境界駅から先の列車を利用しようと考えている方は受け取りの行程も含めて計画されることをおすすめします。

東京駅(首都圏)では株主優待を利用したe5489の予約切符を発券できない

首都圏の駅の中には指定席券売機でe5489で予約した切符を発券することができる駅がありますが、株主優待を利用した予約に関してはJR西日本管内の駅の券売機でしか発券することができません

筆者は東京駅の券売機で発券を試しましたが、「取り扱いのできない予約のためカスタマーサポートに連絡してください」とエラーになりました。
カスタマーサポートにも問い合わせましたが、株主優待券利用の予約切符はJR西日本管内で発券してくださいと案内されたため、首都圏で発券して切符を用意してから西日本エリアへ向かうということはできない点には注意が必要です。

株主優待券は旅行中携帯しておく必要がある

優待券を利用して発行した切符を変更する場合など、株主優待券の提示を求められるケースがあるため、切符の予約・発券後も旅行終了までは捨てずに携帯しておく必要があります

優待券裏の注意書きにも旅行中は携帯してくださいと記載があるため、旅行中は切符とともに携帯しておくことをおすすめします。

実際に利用してみた

筆者が実際に株主優待券を利用して発券した経路を紹介します。

筆者は関東在住のためe5489で予約しました。予約の内容は以下です。

JR西日本とJR東日本の境界駅である上越妙高から鳥取までの乗車券と各路線の特急列車・新幹線のグリーン車を予約しました。正規の料金だと乗車券+グリーン券で30,720円(最繁忙期)となるため、株主優待によって14,030円もお得に切符をゲットできました。(本経路には他社線を含むため、厳密な5割引になっていません。)

e5489でもこれくらいの経路であれば乗り換え指定を利用して経路候補を絞ることで予約することができます。(結局、東京駅でも上越妙高駅でも発券できず、糸魚川発の切符に変更を余儀なくされましたが。。)

北陸新幹線のグリーン車
サンダーバードのグリーン車
スーパーはくとのグリーン車

普段あまり乗ることのないグリーン車でゆったりと移動ができて、とても快適でした。特に北陸新幹線は座席としてはグランクラスでなくともグリーン車で十分過ぎるくらい素晴らしかったです。

まとめ

JR西日本管内の乗車券と特急券・グリーン券を5割引で購入できるため、かなりお得にJR西日本の路線を利用することができます。窓口だけでなく券売機やe5489も利用可能なため、通常の切符の予約・発券とほとんど変わらない手間で利用することができます。優待券の有効期間も1年間と長く、時期によらず通年利用可能なため、利用したいと思ったタイミングでいつでも利用可能です。

JR他社と比べても割引率が高く、かつ柔軟に利用可能な優待券を利用して、お得に西日本の鉄道旅を楽しんでみてはいかがでしょうか。

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