JR各社の株主優待を利用することで各社の路線を割引で利用することができますが、その内容は会社ごとに異なります。今回はその中でも全線乗り放題になる九州旅客鉄道（以下、JR九州）の株主優待券の詳細と魅力についてご紹介します。
JR九州の株主優待の内容は？
まずは、JR九州の株主優待の内容について解説していきます。
株主優待の入手方法は？
JR九州の株主優待は100株以上保持で1枚受け取ることができます（さらに1000株までは100株ごとに1枚増）。権利確定日は3月末なので、3月の権利日に指定株数以上を保持していれば、その株数に応じて株主優待券を受け取ることができます。
※受け取ることのできる株主優待の枚数と株数については変更になる可能性がありますので、公式サイトも合わせてご参照ください
https://www.jrkyushu.co.jp/company/ir/stock/shareholder/
3月末の権利確定日に最低100株以上を保持することで1枚ゲットできます
株主優待の内容は？
株主優待の内容は以下の3つになります。
- 鉄道株主優待券
- JR九州グループ株主優待券
- JR九州高速船株主優待割引券
鉄道株主優待券
鉄道株主優待券はJR九州の1日乗車券になります。特急券を購入することで特急列車や新幹線にも乗車することができます。（博多から小倉までと博多から博多南までの新幹線はJR西日本の管轄のため、対象外です。）
基本的にJR九州路線であればどこでも乗り放題となるため、九州の鉄道旅にはもってこいな優待券となります。
JR九州グループ株主優待券
鉄道優待券とは別にJR九州グループの各施設で利用できる優待券がもらえます
一枚あたり500円の券が5枚もらえるため、全部で2500円分の優待券となります。JR九州の規模が大きめな駅アミュプラザなどで利用できるため、旅行中の飲食やお土産の購入などに使うことができて大変便利です。
JR九州高速船株主優待割引券
高速船株主優待割引券はJR九州の運行する高速船クイーンビートルの往復運賃の優待券になります。1枚で往復運賃が10,000円で利用することができるようになります。
クイーンビートルは福岡〜釜山間を運行する高速船であり、船で韓国へ旅行することができます。距離的に韓国と近い九州ならではの優待と言えます。
ただし、2024年11月現在、クイーンビートルは安全運用上の問題により運休しており利用ができない状態となっています。当面の間運休となっているため、安全面での問題が解決し、運航が再開されたかどうかは公式情報を参照ください
JR九州の1日乗り放題券に加えて、商業施設で利用できる2500円分の優待券ももらえるため、かなりおトクな株主優待と言えます。
実際の株主優待券は？
鉄道株主優待券という名前の券が届きます。
券面には有効期間と利用方法についての記載があります。また、日付記入欄があり、利用開始時に窓口でその日付の印をもらい右側の半券を切り取って利用開始します。
※半券は利用開始まで切り取らないようにご注意ください
通常の切符とは異なるため、自動改札を通すことはできません。そのため、改札を通るには有人改札を通る必要があります。
JR九州グループ株主優待券とJR九州高速船株主優待割引券は6枚綴りの券が届きます。
株主優待の有効期間は？
券面にも記載がありますが、通常JR九州の株主優待券は権利確定日と同年の7月1日から翌年の6月30日までとなります。
例) 権利確定日：2023/3/25
有効期限：2023/7/1~2024/6/30
ちなみに、優待券は6月中に送付されてきます。
鉄道株主優待券はどれくらいおトク？
では、実際に1日乗り放題となる鉄道株主優待券はどれくらいおトクになるのか？について、いくつかの例をご紹介します。
まずは博多を起点に各九州の都市へ鉄道で移動した場合は以下のようになります。
| 経路 | 運賃 | 備考 |
|---|---|---|
| 博多ー大分 | 3,740円 | 小倉経由 |
| 博多ー佐賀 | 1,130円 | |
| 博多ー長崎 | 2,860円 | 武雄温泉から西九州新幹線利用 |
| 博多ー熊本 | 2,170円 | 九州新幹線利用 |
| 博多ー鹿児島中央 | 5,610円 | 九州新幹線利用 |
| 博多ー宮崎 | 7,370円 | 小倉経由 |
また、九州を周遊するような使い方の場合は以下のようになります。
| 経路 | 運賃 | 備考 |
|---|---|---|
| 博多ー小倉ー大分ー宮崎ー鹿児島中央ー博多 | 11,770円 | 九州一周 |
| 門司港ー博多ー鹿児島中央ー枕崎 | 7,920円 | 九州縦断① |
| 門司港ー大分ー宮崎ー志布志 | 7.920円 | 九州縦断② |
| 博多ー佐賀ー長崎ー大分ー宮崎ー鹿児島中央ー熊本 | 14,300円 | 九州全県県庁所在地到達 |
特急列車や新幹線が利用可能なため（別途特急券は必要なため、その費用はかかりますが）、長距離の移動にも利用でき、経路次第では10,000円以上の運賃をタダにすることもできます。
ちょっとした旅行に利用するのもヨシ！、1日乗車券を最大限活用するために九州の一周してみるもヨシ！な柔軟性とコストパフォマンスを兼ね揃えた優待券です。
実際につかってみた
筆者はJR九州路線で未乗車の路線の乗り潰しのために利用しました
JR九州でまだ乗ったことのない路線である、香椎線、日田彦山線、西九州新幹線に乗車し、完乗を果たしました。
長崎駅のアミュプラザでは名物のちゃんぽんを頂き、こちらもJR九州グループ株主優待券を利用したので、すべてタダです！
1日乗車券で無料になった運賃は6,680円、JR九州グループ株主優待券で2500円分の計9,180円がおトクになりました
まとめ
JR九州の路線がすべて1日乗り放題になる乗車券とJR九州グループの商業施設で利用できる優待券、クイーンビートル乗船の際の割引券が100株からもらえるため、JR各社の中でもかなりおトクで優れた株主優待です。
1日乗車券を利用しての九州旅行や、商業施設での買い物や飲食、釜山までの高速船利用（2024年11月現在運休中）などを活用し、九州をおトクに旅してみてはいかがでしょうか！
コメント