JR北海道が7日間乗り放題になるフリーきっぷである「北海道フリーパス」についてご紹介します。
北海道フリーパスってどんな切符?
乗り放題の対象は?
北海道フリーパスの乗り放題対象はJR北海道の在来線全線になります。普通列車だけでなく特急列車にも乗車可能であり、特急列車の普通車自由席であれば何度でも乗車可能です。また、普通車指定席に関しては6回まで利用可能です。7回以上指定席を利用する場合は、運賃のみ有効で指定席券は別途料金を支払って用意する必要があります。
北海道新幹線は在来線ではないので本きっぷで乗車することはできません。
18きっぷや北海道&東日本パスとは違い、特急列車に乗車できるのがこの切符の最大の特徴であり、普通列車の本数が少なく、広大な北海道を周遊するのに最適な切符です。
有効期間と発売期間は?
有効期間は開始日から連続する7日間となります。
利用可能な期間は通年となっています。
ただし、GWやお盆、年末年始の最繁忙期は利用制限期間となるため利用することはできません。
利用制限期間
4月27日~5月6日、8月10日~8月19日、12月28日~1月6日
発売価格と購入方法は?
発売価格は税込みで27,430円となっています。
フリーきっぷ系の商品にしては高額な切符となりますが、特急列車が乗り放題であることと、都市間距離の長い北海道の鉄道が乗り放題であることを考えれば十分元が取れる値段です。
例として函館から札幌、旭川、網走、釧路、帯広、千歳、札幌と指定席で1周した場合、特急料金と運賃合わせて25,330円となります。北海道を鉄道で1周しつつ、途中下車や寄り道する前提であればとてもお得な切符となります。
逆に目的のエリアが決まっている場合はそのエリアのみのフリーきっぷや、北海道&東日本パスなどの方がお得なケースもありますので、ある程度旅程を決めてから購入を検討することをおすすめします。
購入はえきねっとやJR北海道の主な駅の指定席券売機やみどりの窓口にて購入することができます。
また、JR北海道の駅以外にもJR東日本、JR東海、JR西日本、JR四国の主な駅や旅行会社でも購入可能です。
前売りは有効期間開始日の1ヶ月前から可能となります。
北海道以外でも購入可能なため、あらかじめ準備してから北海道入りして、すぐに利用を開始することが可能です。
発券後の変更・払い戻しはできる?
使用開始前に限り払い戻しは可能です。
払い戻しの場合は手数料1090円を発売額から差し引いた額が返金されます。
通常のフリーきっぷと比べて払い戻し手数料が高額に設定されているので、利用確定後の購入をおすすめします。
また、利用開始後の払い戻しは一切できない点にも注意が必要です。
実際の切符は?
北海道フリーパスは通常のきっぷと同じサイズの切符となるため、自動改札機を通すことができます。札幌のような有人改札が混雑しがちな駅では自動改札を通ることができるため、時間を短縮できます。
券面には指定席発行回数印字欄があり、指定席発行回数に応じて★マークが印字されていきます。最大6回まで指定席を利用することができるため、現在何回切符を発行したかを確認することができます。
指定席の発行は必要?
特急列車の混雑具合は時期によるので確実ではありませんが、筆者が北海道を本切符で周遊した感じで言えば、指定席の発行が必須な特急はありませんでした。
混雑率で言えば函館本線を走る、函館から札幌を結ぶ北斗号や札幌から旭川を結ぶライラックやカムイ号は比較的席が埋まっていることが多いため不安であれば指定席券を発見しておくと安心です。
車両の最前列や最後尾など、指定の席に座りたいなどがあれば予め指定席券を発券しておくと確実です。また、おおぞら号や宗谷号、オホーツク号などの長距離特急に関しては、これらの特急を乗り通すことを目的にされる方もいるので、座席指定をしておくほうが賢明かもしれません。
実際につかってみた
本フリーパスを最大限利用できるよう、北海道中を周遊する旅を敢行しました。
1日目:函館から森、長万部、洞爺、室蘭と観光し、最終的に札幌へ
2日目:札幌から小樽と札幌から苫小牧経由で鵡川へ向かい、千歳から岩見沢経由で札幌へ向かう行程により日高本線と室蘭本線を乗りつぶし
3日目:札幌から北海道医療大学へ往復し旭川へ、旭川から美瑛、富良野、新得を経由して帯広へ
4日目:襟裳岬へ往復し、帯広から釧路を経由して厚岸へ
5日目:厚岸から根室へ向かい、最東端の納沙布岬を観光し根室から釧路、帯広、千歳を経由し、札幌へ向かい、札幌から旭川へ
6日目:旭川から深川経由で留萌、留萌から旭川へ戻り、名寄を通って稚内へ
7日目:稚内から旭川へ
行程中は惜しみなく特急列車を使い、赴くまま途中下車を行った結果、正規運賃の合計は79,930円となり、結果として52,500円もお得となりました。
※総移動距離約2616kmのため、ここまで全力で周遊しなくても十分元が取れます
函館から北海道入りして、最東端方面の根室や最北端方面の稚内を目指す旅であれば、気づいたらフリーきっぷの値段以上の特急料金と運賃を叩き出しているなんてこともザラなので、本切符を利用するのであれば、どうせなら長距離移動を検討してみてはいかがでしょうか。
まとめ
北海道フリーパスは発売価格27,430円、7日間特急含めて乗り放題になるような北海道周遊旅における最強の切符の一枚です。広範囲に渡る北海道の周遊旅や、路線乗りつぶしなどにも有効活用することができます。
移動距離の長い北海道だからこそ、優雅に特急で移動し各地の観光などに活用してみてはいかがでしょうか。
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