【初めての波照間島】行き方・注意点・日帰りで楽しむ最南端スポットをご紹介

沖縄

東京から約2000km、沖縄本島からも約480kmの距離にある日本最南端の有人島、波照間島。
美しい自然が残る南の果ての離島に一度は行ってみたいけど、どうやっていくの?日帰りできるの?船が欠航するって聞くけど?など行くのが大変なイメージがあるかもしれません。

そんな波照間島への旅を計画中の方向けに、実際に行ってきた実体験をもとに行き方・注意点・日帰りで楽しむことができるスポットについてご紹介します。

波照間島について

波照間島(はてるまじま)は、沖縄県八重山郡竹富町に属する有人島で、日本最南端の有人島として知られています。石垣島から南西約60kmに位置し、亜熱帯の豊かな自然と温暖な気候に恵まれた島内には、透明度の高い海と白砂の浜辺が広がります。

人口はわずか数百人ほど。石垣島から高速船で約90分の距離にあり、晴れた日には周囲の海がまるで絵の具のような深い青(波照間ブルー)に染まります。島名の由来は「果てのウルマ(サンゴ礁)」とされ、日本語で“果て(最果て)”と“ウルマ(琉球語で珊瑚礁)”を合わせたものと伝えられています。

この島には波照間ブルーを臨むことができるニシ浜や日本最南端の碑、星空スポットである波照間島星空観測タワーなどたくさんの見どころがあります。島内の移動はレンタサイクルが主流で、のんびりと島時間を楽しみながら観光スポットを周ることができるのも魅力のひとつです。

波照間島への行き方

波照間島へのアクセスは石垣島からの高速船もしくはフェリがー主流です

石垣島へのアクセス

波照間島の玄関口となる石垣島へのアクセスは本州からの直行便や那覇経由での乗り継ぎとなります。

  • 本州:東京(羽田・成田)、名古屋、大阪、福岡 → 石垣
  • 沖縄(那覇) → 石垣

石垣島フェリーターミナルへのアクセス

石垣空港からフェリーターミナルへのアクセスは車で約25分程度、路線バスで約30分〜40分程度かかります。路線バスは1時間に1,2本程度とそれなりに本数はありますが、レンタカーを利用しない観光客で混雑していることも多く、また路線バスのため大きなキャリケースなどを持ち込むスペースも限られるため注意が必要です。

タクシーの場合は3000円前後でフェリーターミナルまで向かうことができるため、混雑時や荷物が多い場合などはタクシーでの移動をおすすめします。

バス・タクシー | 交通案内 | 南ぬ島石垣空港公式ウェブサイト
バス・タクシー乗り場、路線、時刻表をご案内します。

石垣島から波照間島へのアクセス

石垣島から波照間島へのアクセス方法は主に3つ存在します。それぞれ観光フェリー(高速船)と貨客カーフェリー、飛行機になります。

観光フェリー(高速船)

最もメジャーなアクセス手段であり、毎日運行されている唯一の交通手段のため、基本的に初めて訪れる方はこの手段になると思います。所要時間は約90分程度かかります。

運航は安栄観光によって行われており、1日3便の運航があります。時刻表については季節によって変化するため、安栄観光の公式ページで必ずご確認ください。

石垣島・八重山諸島の定期船運航&観光ツアー
石垣島から八重山の離島への定期船運航と観光ツアーなら安栄観光。石垣島・竹富島・西表島・小浜島・波照間島・黒島・鳩間島など八重山諸島への多彩な観光ツアーをご用意しております。

波照間航路はかなりフェリーの揺れが激しく、乗船中に船員の方がエチケット袋を配ってまわるくらいに揺れるため、乗り物酔いする方は必ず酔い止めを飲んでから乗船しましょう。筆者が乗船した日はかなり波が落ち着いていましたが、それでも波を越えて行く感じが船内にも伝わるくらい上下に揺れていました。何名か船酔いされているようでした。

また、波照間航路は欠航が多いことで有名な航路であり、悪天候や風が強く波が高い日などはフェリーが欠航することがあります。運行状況についても公式ページで確認することができるため、乗船当日は必ず確認しましょう。(天気が良くても欠航することがあります。)

石垣島・八重山諸島の定期船運航&観光ツアー
石垣島から八重山の離島への定期船運航と観光ツアーなら安栄観光。石垣島・竹富島・西表島・小浜島・波照間島・黒島・鳩間島など八重山諸島への多彩な観光ツアーをご用意しております。

欠航になるとこんな感じでバツマークがつきます

乗船チケットについては現地で当日券を購入することができるほか、ネットでの予約可能です。繁忙期などは満員になることもあるため、波照間へ行く日程が決まっている場合は事前にネット予約がおすすめです。

石垣島・八重山諸島の定期船運航&観光ツアー
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ちなみに、前日まではネット上でもキャンセルができるため、天候を確認しつつ欠航となりそうであれば、波照間へ行く日を変更しましょう。(筆者も毎日天気予報を確認して、一番天気の良い日に行けるようにフェリーの予約を管理していました。)

値段は往復で大人1名8,450円(小人1名4,240円)となります。燃料費によって価格が変更になることがあるので、公式サイトを確認ください。ちなみに予約には安栄観光のアカウント作成とログインが必要です。乗船時はマイページのQRコードを提示して乗船します。

貨客カーフェリー

波照間島への貨客カーフェリーは毎週火・木・土(4-9月)に運航しており、2時間程度かかります。毎日運航ではないため、観光客のほとんどは高速船を利用しますが、原付きや自動車を持ち込みたい方はこちらを利用する必要があります。

時刻表は以下を参照ください。

石垣島・八重山諸島の定期船運航&観光ツアー
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運賃は大人1名片道2,490円(小人1名片道1,250円)です。カーフェリーの方は当日券のみのようなので、事前予約はできません。高速船は安全運航の観点で基本的に歩き回ることはできませんが、カーフェリーはデッキに出て潮風を感じながら八重山諸島の島々を眺めることができるようです。

高速船より予定を組む難易度は高いですが、ゆっくり波照間島を目指す方にはおすすめかもしれません。

飛行機

2024年より運行開始され、現在は曜日限定で飛行機で波照間島へ向かうことができます。

第一航空(波照間線・多良間線)就航のお知らせ | お知らせ | 南ぬ島石垣空港公式ウェブサイト
第一航空株式会社の波照間線・多良間線が2024(令和6)年1月22日(月曜日)よ...

飛行機の場合は石垣空港から波照間空港まで所要時間は30分、運賃は14,000円となります。運賃に対する時間の短縮効果は小さいですが、船が苦手な方は選択肢になるかもしれません。

時刻表も不定期便のため目安としてくださいと記載されているため、やはり確実に波照間へ向かうのであれば高速船が安定だと思います。

波照間島でぜひ行きたいスポット

ニシ浜

波照間ブルーが美しい絶景ビーチ。シュノーケリングでウミガメやカクレクマノミなどの熱帯魚たちを見ることができます。

ちなみに、波照間島で唯一遊泳可能なビーチです。

日本最南端の碑

有人島として一番南に存在する波照間島の南部、高那崎には日本最南端の碑があります。

本当の日本の最南端は東京都の沖ノ鳥島ですが、人が上陸可能で実際に到達することができる最南端はここになります。

大々的に観光地として飾られていない感じが、静かに最南端到達を祝福してくれているようですばらしい雰囲気です。

波照間島灯台

波照間島灯台は、島の南西部に位置する小規模ながらも風情ある灯台で、島内を走っているといろんな風景でこの灯台が見えます。
トウキビ畑の中に囲まれており、近くにはヤギなどがいて牧歌的な雰囲気の中に佇む白く美しい灯台です。

波照間酒造所

生産量が少なく島外にはなかなか流通しないため「幻の酒」と呼ばれる波照間の泡盛がつくられています。波照間限定のラベルのついた泡盛は販売所で購入することができ、これを目当てに波照間島を訪れる人もいるんだとか。

島に来たらお酒好きにはぜひとも立ち寄って頂きたいスポットです。(ちなみに筆者が行ったときは臨時でお休みでした。。)

行く前にしっておきたいこと(注意点)

波照間島は離島のため、いくつか行く前に注意しておくべき点があります。

フェリーが欠航しやすい

波照間便は天候や風や波の状態によって欠航になることが多く、3便全てが運休や、特定の便のみ運休などが発生しやすいため、波照間島への訪問を検討する場合はある程度日程に余裕を持つことが重要です。

また、往路便が運航されても復路便が運休になる場合もあり、日帰りの場合は波照間島での宿泊が必要になったり、波照間島に宿泊前提でも帰りの日が全便運休などになって、本州への戻りの飛行機に間に合わない可能性もあります。波照間島は宿泊施設の数が限られるため、その日当然宿泊場所を確保しようとしても空きがない場合などがあります。

そのため、波照間島への訪問は本州へ戻る日とは別の日に予定し、訪問日前後の天気予報やフェリーの運行状況などをしっかり調べてから行かれることを強くおすすめします。

飲食店・売店ともにお店が少ない

波照間島には飲食店や売店がいくつかありますが、石垣島などと比較すると圧倒的に数が少なく、また、営業時間が短いお店が多いです。お昼時間帯の前後2,3時間のみという飲食店もいくつかあります。

売店に関しても営業時間が短かったり、定休日になっていたりするため、Googleマップなどの情報もアテにならない場合があります。筆者が訪問した日も15時から開店する売店が急遽17時から開店しますとなっていて利用できないお店がありました。

あらかじめ昼食を何時ごろにどのあたりで取るかなどは計画を立て、飲み物なども石垣島出発時点か波照間島のフェリーターミナルで調達しておきましょう。自動販売機も少ないため、島の中心の集落から離れると飲み物を手に入れることも苦労することになるでしょう。特に夏は死活問題になります。

レンタサイクル・レンタカーが少ない

波照間島の移動手段は主に自転車で電動と普通の2タイプがありますが、島の集落から沿岸部に向かって坂になっているため、可能であれば電動自転車をおすすめします。また、原付きやレンタカーを借りることもできますが、数がかなり限られるため利用を考えている場合は電話予約をおすすめします。

レンタサイクルに関してはフェリーが到着した時点で港に各宿泊施設の迎えの車があり、波照間島では各宿泊施設がレンタサイクルも行っているため、港から店舗まで連れて行ってもらえます。ですが、レンタサイクルも数が限られるためすべて出払ってしまうと自転車すら借りられない状況になってしまうため、こちらも可能であれば事前に予約しておくことをおすすめします。

日差しが強い

これは石垣島も同様ですが、波照間島も非常に日差しが強く、特に夏季の晴れの日には日焼け止めなしでは確実に日焼けします。というかもはや半分火傷のような感じになります。海水浴をしたり、汗をかいた場合は日焼け止めの塗り直しが必須なので、自転車での移動時は最初から長袖の羽織り物を用意しておくとよいでしょう。

実際に行ってみた感想

波照間島へ行ってみての第一印象は「観光地化されていない離島」という感じでした。素朴で自然たっぷりな離島の雰囲気がそのまま残されており、フェリーで訪れることができる人数が限られるため人も少なく、非常にのんびりしていて癒やされること間違いなしです!

ニシ浜の波照間ブルーは肉眼で見ているのに加工された画像を見ているのかというくらい、嘘のような水色をしており、実際に海に入ってみると透明度抜群で、海中には熱帯魚とサンゴを見ることができます。シュノーケリングされている方々も多く、そこまで沖に出なくてもウミガメなどに出会うこともあるようです。

陽の当たり方的にニシ浜は午前中に訪れると綺麗な色を見ることができるので、1便目のフェリーで訪れた場合は、レンタサイクルやレンタカーを借り次第、ニシ浜を訪れることをおすすめします。

昼食は集落の方にある飲食店がいくつかあるので、その日営業している店を探してソーキそばを食べました。

午後は日本最南端の碑に向かって島の南部へ自転車を走らせ、波照間島灯台を経由しながら島の外周道路を4分の1周くらいして最南端の地へ。どうでもいい感想ですが、最◯端はこういう感じで観光地っぽい宣伝もなく、だたここが端っこであることを知らせる最低限のモニュメントのみがあれば十分ですね。本当にここに到達したいと思う人しか来なさそうな感じが非常に刺さりました。

レンタサイクルをハウス美波さんでお借りしたので、シャワーやトイレもお借りできて海水や汗を洗い流してさっぱりすることができました。集落の中にあるため、売店や波照間の酒造所も近くとても便利でした。

今回は日帰りでの訪問だったので、1便目で島を訪れて、ニシ浜、昼食、日本最南端碑、集落ぶらぶらくらいで滞在時間は終了、3便目のフェリーで石垣島へ戻りました。1日中天気がよく波が穏やかだったので問題なくフェリーは運航されましたが、島の人達や石垣島に帰ってからお話した現地の人からすると日帰りはなかなか運が良くないとできず、最悪波照間から戻れないケースなんかもやはり多いとのことでした。

なので、結論、「波照間島はタイムスケジュール的に日帰りでも楽しめるが、計画通りに行って戻ってこれる保証はない」というのが所感でした。

みなさんはぜひとも、晴れた穏やかな日を狙って訪問してみてください。晴れの日のニシ浜は非常に美しいですし、波照間は星空も有名な島ですので、宿泊前提であれば都会では見ることのできない壮大な星空を堪能できるかもしれません。

モデルコース例

費用は往復の船代とレンタサイクル、食事や飲み物代で10,000円程度

波照間島日帰りモデルコース
  • 8:00
    石垣港出発

    石垣→波照間第1便 高速船 90分

  • 9:30
    波照間港到着

    港から集落へ移動し、レンタサイクルを借りる

  • 10:00
    波照間観光開始

    石垣や南国の花々のある風景を楽しみながらニシ浜へ(自転車で10分程度)

  • 10:30
    ニシ浜で海水浴

    美しい波照間ブルーの海でサンゴと熱帯魚を楽しむ

  • 12:00
    自転車で集落へ戻り昼食

    気になるお店でランチを楽しむ(営業日と営業時間に注意)

  • 13:00
    午後の観光再開

    のどかな島道サイクリングを楽しみながら、興味のあるスポット巡り

  • 14:00
    日本最南端到達

    波照間に来たからには訪れておきたいスポット、ここが日本の一番南

  • 15:00
    集落へ戻り売店や酒造所などへお土産探し

    波照間の限定泡盛を安く手に入れるなら酒造所へ
    暑さで疲れたなら売店で黒糖アイスを楽しもう

  • 16:00
    波照間港へ移動

    レンタサイクルを借りたところで送迎してもらえるはず
    フェリーが出るまではフェリーターミナルの売店で最後のお土産物色タイム

  • 16:50
    波照間港出発

    波照間→石垣第3便 高速船 90分
    ※これを逃すと当日中に石垣には戻れないため乗り遅れないこと!

まとめ

波照間島は日本最南端の有人島として美しい海と島の景色が残る離島で、癒やされること間違いなしです。アクセスするためのフェリーの欠航率の高さなど、訪問が難しいこともその価値を高めています。

島が好きな方、日本最南端を目指す方、波照間ブルーを一目見たい方、一面の星空を眺めたい方はぜひとも波照間島へ行ってみてください。きっと後悔しません!

本記事が少しでも波照間島訪問を検討される皆様の参考になれば幸いです。

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